生理休暇なんて使えない?多くの女性が我慢している

女性が子どもを産める大人の身体に変化していく過程の中で初潮を迎えます。
初潮を迎える年齢は10歳~15歳程度が平均であり、中学生になるとほとんどの女性は定期的に生理を迎えていることになります。
若い女性だけに限らず年齢を重ねても、月経期間中に痛みや倦怠感を感じる等の月経困難症に苦しむ人はたくさん存在しているのです。
同じ性別の女性であっても月経困難症の症状は人それぞれ違います。
人によっては、激しい痛みを我慢しながら生理期間中を過ごす女性もいます。
症状の度合いによっては、婦人科の受診で痛みをコントロールしていたり、市販の薬を服用している場合もあります。
症状によっては安静が必要な場合もあります。
同じ性別の女性にならその時の辛さや体調不良の旨を伝えることもしやすいですが、性別の違う男性にはなかなかそのことを言い辛くて、我慢をしてしまう人が少なくない現状があるのです。

生理による体調不良は女性であれば多かれ少なかれ経験しており、労働基準法の第68条で「使用者は、生理日の就業が著しく困難な女性が休暇を請求したときは、その者を生理日に就業させてはならない。」という生理休暇の規定が1947年制定されているのです。
症状が辛すぎて働くことができない場合は、申し出ることによって時間や半日単位などで生理休暇が取得できる権利が労働基準法で認められているのです。
なおかつ、痛みの状態はその時にならなければ分からないために、当日の急な申請でも会社は認める義務があるのです。

生理の症状には個人差もあり、仕事に支障が出るほどの辛い症状の中で医師の診断書が必要になると取得すること自体が困難になってしまいます。
そのために、生理休暇の取得時には厳格な証明義務は不必要になっています。
その症状を会社が認識できる同僚の証言程度でかまわないと言われています。
このように生理休暇は、女性が働くことに支障が出るほどの辛い痛み上がれば、急な申請でも取得が認められる社会的な仕組みが昔から確立されていますが、この制度を利用する為には社会的な理解がもっと深まらなければなかなか取得しにくい現状が続いているのです。

女性が我慢をしてしまう理由はジェンダーハラスメント

現代社会においては、生理休暇を取得できる権利が労働基準法で認められているにも関わらずに、実際には取得せずに我慢している女性が数多く存在している現状があるのです。
女性が生理休暇を取得せずに我慢してしまう理由としては色々あります。
医療的な証明書も必要なく、女性だけに該当するこの権利を取得しやすくする為には会社や社内の人々の理解が欠かせません。
しかしながら、人員不足や仕事が忙しい環境の中で取りにくい雰囲気だと言う理由や、生理であることを知られるのが恥ずかしいなどの理由で取得できなくて我慢している女性が少なくありません。

女性が生理休暇の取得を躊躇う理由は色々ありますが、その理由の根幹にはジェンダーハラスメントの存在が関係していることを認識する必要があります。
ジェンダーハラスメントとは、社会的な通念の中で「男とは女とはこうあるべきである」という、根拠が曖昧な中で昔から社会の中で持たれがちなイメージから外れたと思う態度や行動に対して、嫌がらせや非難をすることを指します。
特に日本においては、女性の社会進出は進んでいる現代社会においても、長い歴史の中で続けられていた男尊女卑の中で作られてきたジェンダーハラスメントが根強く残っています。
近年はさまざまなハラスメントに対して社会的に厳しい目も向けられるようになってきた現実がありますが、生理休暇は取得する女性自身にとってもナイーブな問題です。
女性特有の症状である「生理や妊娠は病気ではない、病気でないなら寝込む事ではないと」昔から言われてきたイメージが未だに社会の中に潜在的に残っている現状があるのです。
その痛みや本当の辛さは本人にしか分からないのに、「これだから女性は」や「女性はそれを理由にできるから」などと非難するような空気があれば、当然取得を躊躇います。

また、生理という女性特有の症状を他人、特に異性の人に話すこと自体をタブー視している風潮が言う事が恥ずかしいという雰囲気を払拭できない理由にもなっているのです。
生理休暇の取得率が非常に少ない理由には、ジェンダーハラスメントが影響していることを社会が認識することが大切なのです。